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クラウド移行とネットワーク

みなさんこんにちは。
今日は「クラウド移行とネットワーク」と題し、少しだけお話させていただきます。

前回「DX推進」と題したブログを寄稿いたしましたが、その中でも特に「クラウド化」という動きを進められている企業様は多いと思います。


それはクラウドという環境において、サーバやストレージ、ネットワーク機器等を購入する必要がないという「イニシャルコストの低減」や、オンプレミス環境では自分達で行う必要があったメンテナンス作業等が不要になるという「運用負担軽減」等のメリット部分が大きいためだと思いますが、そのクラウド環境に接続するネットワーク部分の考慮を十分に行わないと、逆にパフォーマンスが低下したり、構成が複雑化してしまうことで、運用性が低下したりしてしまいます。


例として、クラウド移行を進めている最中を考えてみましょう。
クラウド移行については、各クラウドベンダーで、移行サービスを提供しており、例えばAWSで言うと、「AWS MGN」を利用すれば、移行に必要なリソースをAWSへ用意し、移行元のサーバに専用のエージェントをインストールするだけで、インターネットを介して自動でデータが移行されます。
これだけを見るととても簡単に思えますが、ネットワーク部分に注意してみるといくつか懸念があります。

まず一つ目は、「インターネットを介して」という点です。
現在、多くの企業様では、データセンター集約型のネットワーク構成を採用しており、インターネットゲートウェイもデータセンターに設けられていることが多いと思います。
そのような構成の中では、インターネット向け通信のネットワーク帯域を考慮しておかないと、サーバ移行の際に帯域が圧迫され、業務にまで悪影響を及ぼす可能性があります。

また、2つ目として「ユーザーがそのシステム(=サーバ)へどういった通信をしているか」についても考慮が必要です。
通常、業務系システムにおいては、外部公開されないことが多く、VPNで接続されることが一般的かと思います。
そのような構成において、サーバ移行を行う際には、クライアントから移行したサーバまでの通信経路を再考する必要がありますが、これができていない、又は誤っていた場合には、そもそも接続ができなかったり、障害時に上手く切替らなかったり、といった問題が発生します。


皆様今回のブログはいかがでしたでしょうか?
クラウドというのは多くのメリットがあるため、積極利用していくこと自体は悪くありません。
ただし、クラウドのメリットだけを見てクラウド移行を進めるのではなく、
移行中、移行後のネットワーク構成やセキュリティ対策、運用フローなども
併せて見直す必要であることを考慮に入れてクラウド移行を進めることが成功のカギかもしれません。

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