前回は、
「セールスマンが「買ってください」と言わなくとも、売れるには?」を書きまして、
「次回は、会社を起業してから現在までと継続している取り組みについてお届けしたいと思います。」
と結びましたが、この継続している取り組みをご説明する前に、触れておかなければならないエピソードがあります。
確かに飛び込みで早々売れるものではないコンピューターシステムですが、それでも東京では、企業規模と企業数が違います。
見込み顧客は見つかります。飛び込みしてすぐ、見積書をお出しするケースもままありました。
しかしながら当時の福岡は厳しいものでした。
おおよそ2年ほど飛び込みセールを行いますが、見積書をお出しできたのが2件ほど。
「コンピュータのご説明に来ました」と企業訪問すると、「コンピュータもう使っているよ」と指を刺された先に、「(シャープ社製)書院」(ワ、ワ、ワードプロセッサ。。。。こちらも今では知らない人の方が多いかと思いますが。)それくらいまだ中小企業におけるコンピュータシステムの認知度は低い状況でした。
(↓画像はシャープ社製「書院」)
そんな中、会社の既存のお客様のご紹介で、システムの初めての受注をする機会が訪れました。
対象のシステムは、オフコン(オフィスコンピューター)と呼ばれるハードウェアを使った、製造業のお客様の「原価管理システム」でした。
https://museum.ipsj.or.jp/computer/office/0049.html
10数回にも及ぶ訪問で、700百万円のご注文。良かったよかったのハッピーエンドだったのですが、ここで衝撃的な言葉に出会います。
注文書に印鑑をいただく際に、横でお客様企業の会長さんが一言、
「これに700万も払うくらいやったらダンプ1台買ったほうが稼ぐわ!」
(ダンプトラックとコンピューターが同じ目線で取り扱われている。。。。と慄きました。)
確かにコンピューターの価値を明確に見せることができなかったので「どれくらい稼ぐのか」と問われても、返答できない自分がいました。
そして、このオフコンシステム、リース料に換算すると150,000円/月ほど、当時の私の初任給135,000円を凌ぐ費用。
年収の3倍に迫るシステム価格でしたので、このシステムは自分より稼ぐのか?などと頭をよぎりました。
この経験で、学び感じたことが3点ほど、
・お客様の価値観を理解するためにはどうした良いのか?
・このシステムはシェアできないのか?
・シェアすることでリーズナブルな価格にできないのか?
こうした学びが、クラウドサービスやオープンソースへの興味の大元となるのですが、、、、、
続きはまた次回とさせて頂きます、今回もお目通し頂きありがとうございました。
(画像参照元)
シャープ社製「書院」:https://corporate.jp.sharp/info/history/only_one/item/t21.html
NEC社製オフコン:https://museum.ipsj.or.jp/computer/office/0049.html